亡くなった父は3度死にかけた。
1度目は、幼少期に高電圧の電気に打ち付けられて小さな体が吹っ飛んだ。
2度目は、幼少期に池で溺れて一度沈み浮いてきたところを祖父が救った。
3度目は、10代に隣人の車に跳ねられ1週間意識不明。
死にそうになった人の心には、とても深いところでとてつもない恐怖が残っているらしい。
自分も0才の時に腸捻転(腸重積)で死にかけた。
あと数分遅ければ死んでいたらしい。
父と私は生かされたみたい。
先日、父の顔が自分の顔の上に仮面の様に覆いかぶさってきた。
それ以来なんとなく父が自分の中に居るのかな?なんて思ったりする。
生前父を毛嫌いしていたのだけど嬉しいでも嫌でもない、かな。
幼かった父が「死」というとてつもない恐怖を3度も耐えてきたと思うと、
あれれ。涙が出てきた。
しょっぱくて、鼻がツンとする涙。
しみる涙。
マントラを唱えたり、自分の話をする時に出る涙はしみないんだけど。
どうやら交感神経が働く涙はしょっぱくて、
副交感神経が働く涙は水っぽく甘めらしい。
涙には、しみる涙としみない涙があるんだ・・
どうか、あなたの恐怖が流れていきますように。